身体のためにと思い塩分を控えると、
どうしても「味が物足りない」「美味しくない」と感じてしまうことはありませんか?
しかし、この「物足りなさ」を解消し、料理を美味しくする方法があります。
それが、「うま味を極める」ことです。
うま味をしっかり活かすと、味の奥行きや満足感を感じることができます。
減塩生活を送るうえで、大切なポイントになります。
今回は、食材のうまみと組み合わせについて考えていきたいと思います。
食塩不使用 極み天然だし 詳細はこちら三大うま味成分の正体

うま味とは何なのでしょうか?
うま味とは、「甘み・酸味・塩味・苦味」と並ぶ基本的な味の1つです。
主に3つの成分(グルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸)からなります。
グルタミン酸(アミノ酸系)

代表的なうま味成分「グルタミン酸」は、アミノ酸の1種です。
昆布だしが有名ですが、実は他にもさまざまな食材に含まれています。
- 特徴: 基本的なうま味を提供し、料理のベースとなる。
- 主な食材: 昆布、トマト、玉ねぎ、人参などの野菜、パルメザンチーズ、味噌など。
イノシン酸(核酸系)

イノシン酸は、肉や魚に多く含まれるうま味成分です。
鰹節や、煮干しが有名です。生物の死後、熟成される過程で増えます。
グルタミン酸と組み合わせることで、うま味が相乗効果で7~8倍に増すと言われています。
- 特徴: 強いコクと風味を持ち、グルタミン酸と掛け合わせることでうま味が増す。
- 主な食材: かつお節、煮干し、鶏肉、豚肉、牛肉など。
グアニル酸(核酸系)

きのこ類、特に乾物に主に含まれるうま味です。
生の椎茸にはあまり含まれませんが、干し椎茸には豊富に含まれています。
- 特徴: 独特の風味と強いコクを持ち、乾燥の過程で生成されるのが特徴。
- 主な食材: 干ししいたけ・マッシュルーム・乾燥のりなど。
「うま味の相乗効果」を使いこなす

うま味成分を減塩生活に活かすには、
組み合わせて相乗効果を得ることがポイントとなります。
異なる系統のうま味成分(アミノ酸系と核酸系)を同時に使うと、それぞれのうま味を単独で食べた時の最大7~8倍近く強く感じられるという科学的な現象です。
| 組み合わせる成分 | 効果 | 具体的な料理例 |
| グルタミン酸 ×イノシン酸 | 最高の相乗効果。最も汎用性が高い | 昆布×かつお節 鶏肉 × 野菜の煮込み |
| グルタミン酸 ×グアニル酸 | 複雑な深みとコクをプラス | 昆布 × 干ししいたけのだし トマトソース ×キノコ類 |
意識して異なるうま味成分を「掛け合わす」だけで、
減塩料理をよりおいしくすることができます。
うま味の相乗効果を得られる組み合わせ例

✓ グルタミン酸×イノシン酸
✓ グルタミン酸×グアニル酸
これらの組み合わせることで、
うま味が増すことをお伝えしました。
そこで、ほかにもどんな組み合わせ方をすることで、
うま味を得ることができるかを考えます。
例を10パターン紹介します。
【うま味を増す組み合わせ例】
| うま味成分 | 使う食材 | 料理例 |
|---|---|---|
| グルタミン酸×イノシン酸 | 昆布×かつお節 | |
| トマト×牛肉 | ミートソース・ビーフシチュー | |
| 玉ねぎ・キャベツ×豚肉 | 餃子・豚汁 | |
| 味噌・醤油×魚介類 | 魚の煮付け・貝入り味噌汁 | |
| 緑茶×鯛などの白身魚 | 鯛茶漬け | |
| 酒かす×鮭 | 石狩鍋・かす汁 | |
| グルタミン酸×グアニル酸 | 昆布×干し椎茸 | 精進だし・筑前煮 |
| 白菜×干し椎茸・きのこ類 | 寄せ鍋・八宝菜 | |
| トマト・玉ねぎ×マッシュルーム | ハヤシライス | |
| 豆乳×舞茸・エリンギ | 豆乳シチュー・豆乳鍋 |
このように見てみると、
自然と普段の料理からうま味を上手に使っていることがわかります。
少しうま味を意識して組み合わせるだけで、
減塩生活に取り入れることができます。
生の椎茸にはグアニル酸が少ないので、
干し椎茸に変えるとよりうま味が増します。
今日から実践できるうま味の活用
今回は、「うま味を極めて減塩生活に活かす」ことを考えてみました。
グルタミン酸はいろんな食材に含まれているので、
きのこや肉魚などと組み合わせることでうま味を増幅することができます。
「うま味」というと、分かりづらい感じがありますが、
今回紹介した「組み合わせ」例を見ていただくと、
案外簡単にできることが多いと思います。
次の記事では、
手間をかけずにおいしいうま味を得る方法について考えたいと思います。
うま味を活かして、
より楽しい減塩生活をしていけたら嬉しいですね♬






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