減塩生活をしていると、
「ナトカリ比」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
とくに、高血圧予防のために減塩している方には、
ぜひ意識したいのが「ナトカリ比」です。
今回は、ナトカリ比の低い食べ物にはどんなものがあるかを考えたいと思います。
ナトカリ比ってなに？
厚生労働省によると、ナトカリ比とは
❛尿中に排泄されるナトリウム（Ｎａ）とカリウム（Ｋ）の比（Ｎａ／Ｋ）❜です。
尿検査により測定します。
ナトカリ比と血圧が強く関連することが明らかになっており、ナトカリ
厚生労働省「ナトカリ手帳」より引用
比を低くすることが高血圧・循環器病予防に有効です。
ナトカリ比を「２未満」にすることが、高血圧・循環器病予防に大切になります。
ですが、尿ナトカリ比を調べようと思ったら病院で検査を受けたり、
専用キットで調べてもらう必要があります。
簡単に誰でもすぐにわかる数値ではありません。
ナトカリ比を理想に近づけるためにできること
ナトカリ比が「２未満」が理想というのはわかりました。
でも、そのためには何をしないといけないのか？
それはとてもシンプルなことです。
✓ ナトリウム（食塩）の食べる量を減らす
✓ カリウムの多い食材を食べる
この両方を意識することが大切です。
そこで今回は、ナトカリ比の低い食べ物、
つまり「塩分が少なくてカリウムの多い食材」をリストアップします。
この食材を積極的に食事に取り入れることで、
尿ナトカリ比を理想に近づけることができると考えられます。
＊ただし、腎機能の病気がある方はカリウムを控える必要があります。
自身で判断せず主治医に相談の上食事方法に注意してください。
ナトカリ比の低い食べ物には何がある？
ナトカリ比を低くする食べ物、
つまり「ナトリウムが少なくてカリウムの多い食べ物」には
どんなものがあるでしょうか。
難しく考える必要はありません。
たくさんの食材があてはまるからです。
果物
カリウムの優れた供給源として果物は有名です。
とくにアボカド・バナナ・キウイなど、
手軽に多くのカリウムが摂取できます。
いも類
さといも・じゃがいも・さつまいもなど、
いも類もカリウムが多く、ナトリウムの少ない食材の代表です。
カリウムは水に溶け出やすいので、
あまり長時間茹でたりするよりは、
蒸したり焼くほうがカリウムを失わずに食べることができます◎
野菜
ほうれん草・小松菜など、
とくに緑の濃いやさいはカリウムが豊富です。
大豆製品
大豆製品は、ものによってナトリウムの量が大きく異なります。
豆腐・豆乳・納豆などはカリウムが多く、ナトリウムは少ないのが特徴です。
一方、醤油や味噌は、作る過程で塩などを多く加えるため、
ナトリウムの量が多くなります。
また、納豆を食べるときには「タレ」を多くかけると、
ナトリウムの量が多くなります。
きのこ類
えのき・しめじ・しいたけなどのきのこ類も、
ナトリウムが少なくカリウムの多い食材です。
同時に食物繊維も摂れる優秀な食材です。
玄米
玄米は、精米されていないため、
ミネラル分が豊富なぬか層や胚芽が残っています。
このため、カリウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富です。
カリウムを極力減らさないための調理テクニック
せっかくナトカリ比の低い食材を選んだら、
調理法にも気を付けたいところです。
カリウムは「水に溶けやすい」という性質を理解し、調理の工夫をしましょう。
「茹でる」より「蒸す・焼く」
カリウムは茹でる調理法で水に流れ出てしまいます。
そのため、「蒸したり・フライパンで炒めたり」するほうが、
カリウムの流出を抑えることができます。
葉物野菜も、少量の水でのレンジ加熱が効果的です。
皮ごと調理・丸ごと摂取を意識
いも類など、皮のすぐ下にカリウムが多く含まれます。
そのため、可能であれば皮ごと食べることがおすすめです。
大根や人参なども、しっかり洗えば皮ごと調理でも問題ありません。
まとめ
今回は、ナトカリ比を低くするための食材を紹介しました。
そのポイントは、
✓ ナトリウム（食塩）が少ないもの
✓ カリウムの多いもの
です。そのような食材として取り上げたのは、
次の６種類です。
・果物
・いも類
・野菜
・大豆製品
・きのこ類
・玄米
身近にある食材ばかりです。
調理する際、ナトリウム（塩）をつけすぎないよう意識をすることで、
ナトカリ比を抑えることができます。
ぜひ、ご自身のできることから、トライしてみてはいかがでしょうか。
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